一生懸命取材を申し込んだ企業の社長が逮捕されると、なんだかがっくりしてしまいます。
「企業の成功譚を聞いてやろう!!」と意気込んで、広報の担当者に攻勢をかけたのに、没落話が背後に隠れているということを知らなかった取材者(自分)は非常にみじめです。
週刊誌には、早速その元社長の醜聞が見出しとして載るわけです。
ということは、かなり前からその情報(噂)は、関係者の中ではメジャーになっていることになります。
人の醜聞に「晴天の霹靂」はありません。ある特定企業・個人に公権力が行使された瞬間に、醜聞があふれ出すのが日本メディアの仕組みです。
そんなとき、「俺はなにやってたんだか…」とがっくしきます。
「知らなかった」ということに、なんだか疎外感を感じます。なぜって、リアルな情報に人より近づいているポジションのはずだったのにと思うからです。
その腹いせに、自分の持っている情報を巨大掲示板にぶちまけてやろうかとも思いますが、大した情報でもなし。
ちなみにその企業はインサイダーの疑いも持たれたようですが。
それにしても思うのは、日本の醜聞は、つくづく公権力次第なのかということです。
誰よりも噂情報をもっている最近の週刊誌の編集部も、訴訟が怖くて出せないのでしょうか?